北軽井沢に
新築の貸別荘を建てた
理由とは!
6,000坪(約2ヘクタール)の森のまん中に、建物は一棟だけ。
オーナーが話してくれた、ここまでの話です。
涼しいとこって
いいなあ
昔から、旅行やキャンプが好きだった。いつか自分の別荘を持つ。それが、子どものころからの夢でした。
「どこにでもある、本当零細会社ですよ」
「武器って言ったら、他より安くやるか、早くやるかぐらい」
大人になって、東京で印刷と製本の会社を経営。安く、早く。その2つだけで戦う毎日だった。
「自営業だから、よぼよぼ年取ってもずっと社長で働けるじゃない。やだよと思ったんだよ」
「娘とかにはね、それ何回目とかね。バカにするの。ほんと腹立つよね」
「別荘を建てるのと、ちょっとビジネスを混ぜ合わせて。じゃあ15年ぐらい、貸別荘をやろうかなと」
別荘を持つ夢と、仕事をひとつに。こうして、貸別荘づくりが始まりました。
ほしいのは、ネットには載っていない土地。Googleマップを見ながら、不動産屋に直接電話をかけた。
「不動産屋がこれにねえなって思うとさ。なんとか林業とかさ、電話番号載ってたらぱっと電話してさ。そしたらもう、おばあちゃんが出てさ。もう大変よ」
最初の候補は、千葉・館山の1万坪。でも、虫がすごくて、竹林もあって、あきらめた。
「すげえんだよ。虫が」
ピンときて、もう即決よオーナー(不動産屋さんの説明を聞いて)
工務店「ありえませんよ、そんなのは」
「工務店もびっくりしてたよ」と、オーナーは笑います。
「ありえないことをしたいんだと。周りと同じはやだって言った」
「ただ、まあ俺、実際サウナやらないんだけど」
「ちょっとした離れに。素っ裸で行ったり来たりしたら、ほんとのプライベートだなと」
本人はサウナに入らない。それでも作った。印刷屋のころは、安さと早さしか武器がなかったから。ここでは、ほかにない武器を自分でつくりました。
これに革命を起こそうと思ってオーナー
「どこを旅行しに行っても、おかしいなと思ってた」
「だいたい二日酔いでさあ。起きて、ううって。もう風呂も入る時間なくてさ。朝食ビュッフェかなんかに急いで行ってさ。いや、もう十時だから出なきゃ、みたいなの多くない? それがね、やだと」
「どうせ明日お客さんいないんでしょ? 十時じゃなくて、午後一時ぐらいまでにすればって。まあ、ぽかんとしてたけどね」
「チェックイン三時、チェックアウト十時だった場合、いつバーベキューやるの? 夜じゃん」
「午後の三時チェックアウト。これならどうだ?みたいな」
だから、ププの森のチェックアウトは午後3時。朝はゆっくり起きて、お風呂に入って、昼にもう一度バーベキューができます。
55歳で始めた貸別荘。「15年やって70歳」と決めて始めたけれど、今は、行けるところまで続けるつもりです。
「楽しく来て、楽しく帰ってもらうってのがベスト」
「動くものったら、もう動物ぐらいしかいないんだよ。鹿とか。遠くで動いてるのが見えると、あ、生き物だと思ってね。心が寂しくなってきちゃうんだよね」

「でもね、自分の心が寂しくなるっていうのを感じて。あ、このシチュエーション、正解だったなと思うよ」
「本当は夜のパトロールとか、懐中電灯を持ってやりたいんだけど。俺はそれをやらない」
ほんとうは見回りたい。でも、がまんして近寄らない。放っておいてほしい人が、森でひとりの時間を楽しめる場所を、これからも守っていきます。
- 元は東京の印刷屋の社長。55歳ごろから、ププの森を始めました
- 顔は出さない主義。理由をたずねると「キモい親父が」
- 写真を撮るのは苦手。「写真を撮るっていうね、その習慣にないからね」
- 同じ話を何度もする。娘さんには「それ何回目」と言われるそうです
- サウナを作ったのに、自分は入らない
- 本当は見回りたいけど、がまんして近寄らない
※オーナーの言葉は、オーナーが実際に話した言葉です
※背景は実際のププの森の写真、人物はイラストです


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